20190622アルルカンrazzle dazzle 新木場スタジオコースト


まず祥平が髪を切っていたこと、顔の良さに最初の数曲ほとんど祥平しか見ていなかった(これは伏線)

祥平、バンド内の立場と同じくなんとなく安定感があるところがとても大人っぽく、それでいて馬鹿騒ぎに相応しい笑顔でとても楽しそうにギターを弾いていました。

これは祥平に限らずなんだけど、みんなが暁くんという存在をキーにしていて、わちゃっと出て行くところは出ていくし、暁くんを見させるべきところはスッと後ろに引いていくその様子がバンドとしてのまとまりの良さを感じさせてたように思う。


まずomit始まりですでに死んだんだけど、世界観を作るっていう雰囲気の曲ではないと思っていて、だからこそとにかく楽しめ暴れろ全て置いていけっていうバンド側の気持ちを感じた始まり。なんか最初の戸惑いみたいなのなくライブ始まった気がする。まあ暁くんは気持ちを上げてくれるのが上手いのでそういうのあんまないんだけど。


ライブ中の記憶は喪失するタイプだからセトリを見つつ歌詞を見つつMCを思い出しつつ……


MCもあんま覚えてないゴミなんだけど、まあ大意として、

何も考えずに欲しいものに手を伸ばせる「バカ」への憧れと、それになることで今まで積み重ねてきたものを失ってしまう恐れ、

"自分がやることをやって何も考えずにそれでいいと自己完結してしまうバカ"への嫌悪は言ってたかな。


今回のツアーが苦しかったって言ってたのは前者のバカに対する葛藤と、後者のバカから脱却したいっていう思いとかで色々ぐるぐるしてたのかなっていう。

世界観が出来上がってると良くも悪くもやっぱその世界観の中にいてしまいがちという意味であって悪意はない。

んでrazzle dazzleの歌詞を書いた時点でもう気持ちとしては固まってたんじゃないかとは思う。これまでの流れってあるじゃないですか。初期はぐるぐるとした気持ちを吐き出すようなやつで、だんだんやっぱそれだけじゃないってことに気づいて、あるいは意識が変わって、変わることを恐れないでとか、変わるために変わるみたいな歌詞はそういうことだと思うんですよね(?)

これはブーメランなんだけど、"変わらないで欲しい"、"ずっと私が好きになったときのアルルカンでいて欲しい"って気持ちがあるバンギャルは多いと思うんだけど、「いや、そのままではいられない」っていうのの提示してきてるなと。

未完成、Alwaysとかそういう曲。知らんけど。



で、問題のMCにもどるんだけど、

まあつまりこれまでは黒いものを吐き出してきた暁くんが、「これから」を提示して「ついてきてほしい」ってことを言ったわけですよ。

あのね、これは大問題で、割と聞く言葉じゃないですか(文句じゃないよ)

アルルカンて、良くも悪くも暁くんの思いが詰め込まれすぎてるバンドだと思っていて、だからベタベタな恋愛曲とかないじゃないですか。「そういうバンド」ではないわけですよ。

「何も考えずに手を伸ばせるバカ」への憧れは裏返せば、手を伸ばすことでなにかが壊れてしまわないか、とか、暁くんにしかわからないような悩みがいっぱいあるということでもあるのかなと。

それがアンチドートとかの自分は神様でもカリスマでもないし、腫れ物でもないという主張であって(ここはコヌのサビ)、人間宣言なんですよ(????)

話を戻します。

でも!それでも!そういう葛藤とか、変化に対する恐れを、「手を伸ばして掴む。守りたいものは守る。だからお前らにも一緒についてきて欲しい」という強い覚悟の言葉をあの場所を選んだ我々に言ってくれたんですね。わかりますか。安易な「ついてきて欲しい」じゃないんですよ。その言葉を発することへの葛藤だってたくさんあったはずなのに、全部飲み込んで言ってくれたわけ。これはね、もうプロポーズです。墓場までついていくしかないわけ。razzle dazzleとか聞いた時のコヌ「明るい曲作りやがって」みたいな気持ちあったのは認めますけど今マジでない。こんなに魂の権化みたいな曲、A……にありますか!?!?!?(すまん)(アルかもしれん)


とはいえsgは曲作りを惰性にしたくないと言ってたので、そういう意味ではhlwはつよいんですけど。


着地を見失ったので言いますけど、私のサビを持ってしても、やっぱアルルカンは宗教だし救いだし暁くんは現人神だと思っていて。アポトーシスあたりからもう暁くんばっか見てました!祥平はチラ見。でも祥平完全にガチ恋だなこれ(?)


言いたいこととして、impのレモホリベンジは叶ったと思います。


バンドの変化っていうのは、成長か退化のどっちかだけど、人生半分くらいバンギャルしてて思うのは「大衆向け」とか「売れ線向け」っていうのは、鬱屈としていたものがバンドを続けて行くことでいろんな人の支えとかに気づいて日の当たるところにも目が向くようになったっていうことなのであって、それはやっぱバンドでないと生きられない人に起こることなのではないかと。


バンギャがどうとか歌ったり、パロ(許さねえぞ)ってるだけのバンドが、そんな変化しますかと。


バンギャルのお姉さんが言ってた言葉で「変化して行くバンドについていけないのも当然。変化する前の曲が好きでバンドを好きになったんだから」っていうのがありまして、でも蓋をあけてその経過を理解する前に離れてしまうのはもったいないよなとも。

それが事務所の方針か、自分たちの変化なのかはわからないけど。


自分のしたいことを全て叶えてみせると言ってくれた(多分)暁くんの力強さ、覚悟の強さがかっこよくて眩しくて泣いてしまった。

宗教離脱はできそうもない。(完)